Lost love...





その日は 君へ向かう道をいつもより早足で歩いて

何度も深呼吸と溜息を繰り返したよ



行き交う人たち 気にとめる余裕もなくて

君に捧げる言葉を 何度も唇で作ってはかき消し



君の目の前に立って 無理して笑顔 ぎこちない笑顔

いつもと変わらない世間話なのに 口が上手く動かなくて



聞いてくれる? 頷く君の前で大きく深呼吸

心臓が壊れそうだったよ 泣きそうなくらい不安で



胸の奥が締め付けられるように痛かった

それでも君の笑顔に勇気付けられて 照れて笑った





「好きだよ」





今まで秘めていた大きなものを手渡して

せめて思いだけは どうか届いて それだけ願っていた



この思いを秘めて 大事に思って 何度泣いたんだろう

苦しくて 苦しくて 貴方との出会いまで恨んだりして



君だけに言えた 揺るぎない誓いにも似た想い

たとえ 通じ合えなくても 君を大切に思うのは変わらないから



優しい言葉をありがとう いつもいつも僕は貴方を困らせてばかり

こんな僕を 突き放したりしないのは君の優しさ 君の残酷な優しさ



諦めることを僕にさせてくれないね 心の隙間に君は無意識に入り込んでくる

優しい君で 僕の心は溢れてくる  いつまでも、君に囚われたまま



いつまでも「好き」でいていいんだよね?

君の笑顔が胸を離れない 二人して、照れて笑った



まるで 恋人のよう   けれど切ない思いは その笑顔にも消されはしない



今でも 一人きりの時 誰かと一緒のとき いつだって

君を想って 涙が溢れて 君の笑顔を思い出す度 今以上に好きになって



優しい気持ちをありがとう 溢れてくるのは君への想いだけ



どんなに忘れようとしたって どんなに終わらせようとしたって

僕の中には君しかいないから 忘れられるはずもなく



君の声も、笑顔も、手の仕草や感触も、何もかも  心から離れない









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あとがき

 長い・・・・全身全霊をかけたつもりですが、この程度です。

祝、100個目! 100個目だったので、あの時のことを書こうと必死に書いたのですが、いまいち・・・(失言

でも満足です。書いてて結構楽しかったし。
泣いてしまいましたが。

「Lost love...」 ジャンヌの、『DOLLS』って曲の歌詞であって、学校の英語の先生に聞いたら「失恋」といわれ、結構言い回しが好きなので使ってみました。

あぁ、みもふたもない題名つけちゃった・・・いいよ、もう。失恋ですよ。

でもこの詩のとおり、です。



忘れるなんてできるはずがない  私の中の貴方がだれだけ大きいか