「白い花」



蕾だったの

まだ蕾で、でも綺麗だった

貴方の隣で、それをずっと見てたの

次見ると、花は開きかけてて

次みるとやっと咲いていた

あぁ、やっぱり綺麗に咲いたね

私が言っても、貴方は何も言わず花を見ていた

綺麗な白い花

純白の花

振り返るとそこにあった

白い花

白い、白い

まるで溶け残った雪のように白い


次見ると、花は枯れだしていた

枯れないで、と切に願ってもそれは止められなくて

次見ると、花びらは舞いだしていた

ヒラ、ヒラ、ヒラ、

風に乗って大きく飛んでいく

あぁ、枯れちゃったね

私が呟くと、彼は花を見つめてそっと呟く

でも、綺麗だね

見つめる先を見ると、白い花びらが舞っていた

いくつも、いくつも

まるで雪のように

季節外れの雪のように


白い花

綺麗な白い花

純白の

白い、白い

貴方と見れて良かった


白い、白い花

窓から覗く、白い花

綺麗に咲いていた花

散ることでも人を魅了する、君

心に強くのこる、君

私は君のようになれますか?


白い、白い花





木蓮





 あとがき

教室の窓から、木蓮が見えるんです。凄く綺麗だったのに、枯れてしまって。そのことを書こうと思って、書きました。
綺麗に咲いてくれてありがとう。また、来年逢おうね。・・・・木蓮。




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